室井佑月はダメになったのか

残念だが、仁藤夢乃氏とのゴタゴタ以降、この人のジェンダーについての発言には見るべきものがほぼない。「ツイフェミ」「カルトフェミ」「ラディフェミ」と曖昧模糊とした括りで藁人形論法を繰り返すばかり。


安保法制の頃からだろうか、メディアで真っ当な政権批判を臆せずする姿に注目が集まった。

取り立てて知識や理論が優れているとは思わない。むしろ「だって変じゃん」という、いい意味で平凡な良心から出る言葉の鮮やかさが、日本の政情を憂う人達の心を明るくしてくれた。

彼女のような直観頼りの良識は人の共感を得やすい反面、差別構造に融和的であったり、自己欺瞞に陥りやすい危険を孕む。それが悪い方に出た。もう後戻りできないのではあるまいか。

あえてフェミニストを批判してみる

フェミニスト批判はあまりしたくないんだわ。反差別というベクトルは圧倒的に正しいと思うし、フェミニストへの部分的な批判でもそれは往々にしてミソジニストに力を貸す結果となってしまうから。

ということで、ここにひっそり書いておくことにする。

今話題のColaboの仁藤夢乃氏。先に言っておくが、今のColabo騒動に関してはネトウヨやミソジニストの言いがかりであり、Colaboも仁藤氏も完全な被害者である。

ただ、過去のいくつかの彼女の言動には疑問を感じてもいる。

2021年の池内さおり落選にまつわるツイート

ジェンダー平等本気で掲げるなら、なんで池内さおりさん一位にしなかったの!と本気で思ってます」

「女たちの涙と汗の票が男性議員の当選に持っていかれて池内さんが落選した前回の選挙、本当に悔しかった。」

「性搾取や少女の人権取り上げる議員いなくなった」

共産党をボロクソ。これはどうかと思う。

議席数のジェンダー平等は重要課題にはちがいないが、数々の課題等を突き合わせた末の落としどころ(比例順位)は、それぞれを漸進させたものになるはず。

それを池内氏が比例上位にならず落選したからといって男性候補者を悪者扱いするかのような言い方をしたり、「ジェンダー平等などやる気がない」と断じたりするのは乱暴すぎるのではないか。


どこかのトークライブで、アルテイシア氏にその話を振られて返答する小池晃氏の様子にも「はぐらかして正面から答えない」と毒づくが、あのような雑な批判に対して具体性のある返答などできるわけがない。(あえて正面から答えたなら「それは暴論です」という回答になるだろう。)

ちなみに2021年衆議院選挙の東京選挙区の比例順位はこう。妥当だと思いますけどねえ。

[1]笠井亮 [2]宮本徹 [3]池内さおり [4]谷川智行 [5]坂井和歌子 [6]細野真理 [7]小堤東

キモいおじさん

仁藤氏はYouTubeで「キモいおじさん」と題した反差別動画をこれまで何度か流している。

内容はともかく、このネーミングには賛否ある。

私は是非は保留するが(←ずるい)正直いい気持ちはしない。だが「おじさんキモい」なら完全にアウトだが、「キモいおじさん」となると「キモくないおじさん」もいるという理屈になるから、アウトと断言するのは難しい。
(では「キモいおばさん」ならどうか、と考えかけたが、これは男女の非対称性という背景がある以上、フェアな対比ではないかも知れないのでやめておく。)

(↓このくだりはどうもよくない。まとまらない。どうしよう。)
これはトーンポリシングになってしまうかも知れないが、このネーミングでは男性視聴者はなかなか増えないのではと思わずにはいられない。私も馳浩のセクハラ問題を取り上げた回を観たことがあるのみである。うん、あれはキモい。


ジェンダー平等に対する意識の低い男性に怒りを持つのは当然だ。しかし彼女の場合、怒りを通り越して憎悪を強く感じる。いや、憎悪を持つこと自体も私は必ずしも否定しない。もっと正確に言うと、彼女は怒りに憎悪が加わるまでのハードルが低すぎやしないかと思う。マジョリティの私が言っていいことかどうかわからないが、まあ言ってしまおう。

私自身ジェンダー平等を願うひとりだが、そうはいっても因習に囚われて知らず知らずのうちに差別をしてしまうことはままあるだろうし、差別構造に胡坐をかいている面もあるにちがいない。

仁藤氏は、そうした男性のありように極めて冷淡に見える。だがしかしだ。ならば「差別をしない人間になりたいが、知らず知らずのうちにしてしまう人間」の振る舞いの“正解”ってなんだ? ひとつひとつ気付いて矯正して行く以外にないはずだ。


「差別主義者と対話はするな」は反差別のセオリーである。反差別の動きを潰したいだけの有象無象との対話は確かに無駄であろう。

しかしそうではない、むしろ善良な、かつ誤りに気付けば矯正する意思も持っている(と私には見える)人に対しても、仁藤氏は簡単に「コイツはダメ」と殆ど敵認定してしまっているように見える。たとえば米山隆一氏に対して。たとえば小池晃氏に対して。本当にそれでいいの?


マイノリティ側でありながら、女性が権利を獲得するための活動を続けている仁藤氏の行動力と心の強さは本当にすごいと思う。のだが、一連の乱雑な言動を見るにつけ、心情的にはあまり視界に入れたくはないというのが正直なところだ。せめて邪魔だけはしないように気ヲツケマス。

追記:北原みのりのコラム

イムリーなことに「キモい」について。
dot.asahi.com
なるほどねえ、である。
少なくとも、こと反差別においては、表現のきつさへの批判は慎重であるべきだろう。

追記2:モヤモヤ

自分のこの記事にモヤモヤしている。どうも「キモいおじさん」への抵抗感を書こうとしたが書けていない。「いい気持ちはしない」ってなんだ?

少なくとも「キモいおじさん」というワードに差別性はない(のではないか)と私は思っている。「だったら別にいいじゃん」と言い切ってしまっていいような気もするのだが……いやしかし……うだうだ……うだうだ……。

米山隆一氏のジェンダー問題にまつわるツイートの波紋・続・続

前々記事 前記事

あれからもう1年近く経ちますか。

室井佑月氏の空回りぶりは見ていて辛い。

経緯は前々記事を読めば理解してもらえると思うが、発端は米山隆一氏のツイートを仁藤夢乃氏と北原みのり氏が誤読し、米山氏に侮蔑的な言葉をぶつけたことで、これは仁藤・北原両氏が悪い。

しかしこの後、仁藤氏のツイートを今度は室井氏が盛大に誤読し、謝罪を要求し始めた。これは仁藤氏が怒りの勢いでバラバラ投下したツイートが少々わかりにくかったせいもあろう。更によくないことには、ハイパー頭脳の持ち主である米山氏まで同様に誤読したらしく、収拾が付かなくなった。おまけに石川優実氏の仲裁も説明が悪く火に油を注ぐ結果となっている。


ごく簡単にもう一度説明しておくと、仁藤氏はアホな米山擁護者に向けて「女を男の性欲処理機扱いすんな!」と室井氏(を含む女性達)の尊厳を守る文脈でもってツイートしたのだが、それを室井氏は逆に受け取ってしまったのだ。

後で知ったことだが、この誤読についてわかりやすく指摘したリプライを米山氏に送った人がいる。ところが米山氏、その人を即刻ブロックしてしまったらしい。ダメじゃん!

以降、室井氏が意気投合したりリツイートしたりする人はというと、宮台真司、柴田英里、月島さくらと、ちょっとどうかなと思わせる顔ぶれ。

更には、仁藤氏と友好関係にあるらしい大椿ゆうこ氏(社民党)や池内さおり氏(共産党)に対しても非難の言葉を向け始めた。

室井氏のことはかなり好きだけどさ……でも、これは彼女が間違ってるよ。

どうにかなりませんか、これ。

追記:米山氏の最新解釈(彼は誤読してませんでしたゴメンなさい)

私がこの記事を書くより前に米山氏がこんなツイートをしていた(スレッド全部読まれたし)。米山氏は、謝罪を求める室井氏に必ずしも同調しているわけでもないようだ。

どうやら米山氏は、仁藤氏の文脈そのものは正確に捉えている。つまり室井氏への侮辱を目的としたツイートではないということは理解している。

だが仁藤氏のツイートには「米山が女性をナントカ処理機のように捉えている」という「含意」はあるのではないかというのが米山氏の見解。それはまああるかなと私も思う。(しかしたとえあったとしても、それは室井氏よりもむしろ米山氏への侮辱もしくは批判である。)


確かに「結婚したから」という擁護は、解釈に幅が出る。「円満な家庭に満足しているだろうから今後は人の道に外れたことはすまい」という好意的な解釈もできないことはない(私はそこまで考えての擁護だったとは思わないが、これまた証明のしようがない)。そうした解釈の幅をすっ飛ばして怒りの言葉を並べた仁藤氏は、やや先走っていたとは言えるかも知れない。


ひとつ言えるのは、米山氏の解釈に根差したとしても「仁藤夢乃室井佑月を性欲処理機呼ばわりした」という訴えは行きすぎだということ。誤読に基づいてそのような評価を流布されたのでは仁藤氏としてはたまったものではないだろう。

たまったものではないのは、同じく誤読から「パパ活買春おやじ」などと仁藤氏に罵られた米山氏とて同じだが。

まてよ、結局一番の貧乏くじを引いたのは米山氏ということになるのか。いや笑ってはいけない。

米山隆一氏のジェンダー問題にまつわるツイートの波紋・続

前記事

石川優実参入

石井優実氏は #KuToo 運動を牽引した人物。

今回の騒動における立ち位置はこう(たぶん……)。

・米山はジェンダー問題対策を軽視(私は誤読だと思う)

・室井は仁藤のツイートを誤読した(これは同感)

この人のツイートは追い切れていないが、当初は仲裁のようなスタンスだったようだ。だが石川-室井間もこじれるばかり。最後は「あなたも私を侮辱(差別)した」という室井氏と「どの発言を指しているいるのかわからない」という石川氏の齟齬が埋まらず決裂。

私の目には、石川氏はかなり丁寧な対話を心掛けているように見えていただけに残念である。

北原みのりは軌道修正か

室井-北原間では、ちょっと室井氏の絡み方の意図が伝わり辛く、北原氏が距離を取る形で、対話らしい対話のないまま物別れとなっている。

要するにデマ混じりのゴシップに乗っかって米山氏を誹謗した北原氏に憤り、逆に室井氏もわざとデマに乗っかって北原氏を誹謗し「お前も同じことをしたんだぞ反省しろ」と、そういう主旨のようだが話をややこしくしただけのような気がする。


その北原氏、11月16日付でこんなコラムを書いている。
dot.asahi.com

米山発言については、当初「無知」「最低の見本」とかなりの剣幕だったのが、次のようにトーンダウンしている。

ご本人は「自分の考えではない」と一般論で弁解するが、政治家の言葉としては残念だ。

米山発言がどう「残念」なのかを意図的にぼかして書いているように私には見える。文脈上「余裕のある人の趣味」という言葉が米山氏自身の見解ではないという解釈が成立することに後で気付いて軌道修正したのではなかろうか。とんがっているように見えて冷静だ。ちょっとずるい気もするけれど。

その上であえて北原氏を擁護するとしたら、米山氏の言葉のチョイスの不用意さはジェンダー問題への関心の薄さゆえではないかと勘ぐるのは必ずしも不自然ではないということ。そういう意味で「残念」というのならわかる。

個人的には、米山氏はジェンダー問題への関心は低くはないが「すごく高い」わけでもないと思っている。

いずれにしても、北原氏は今後米山発言をやり玉に上げることはあまりないのではないかと思う。米山発言が「ジェンダー問題対策敵視」と断定するのは論理的に不可能であることに、恐らく彼女は気付いてしまったから。

他の意見

このブログを読んでくれた人の何人かが、見解を寄せてくれた。

それらは、発端の米山氏のツイートに関しては仁藤氏・北原氏が誤読しているという点では見解の一致を見ていた。米山氏の文はそれだけ明快であったということだ。

一方、仁藤氏の「妻も夫の性欲処理機ではない」については私と異なる見解が複数寄せられた。なるほど一連の仁藤氏のツイートは解釈に幅を持たせてしまう書きようではあったかも知れない。更には「仁藤氏には性産業従事者への差別意識があるのでは」との指摘もあったが、これはちょっと私にはわからないので言及せずにおく。

北原みのり・続(12.1追記)

「現代ビジネス」掲載の論考への北原氏のコメント。

これはダメだ。

米山氏の発端のツイートもこの記事の内容も、有権者の関心度を考慮しての話の順序の方法論を述べているのに過ぎないのを「順位をつけることこそミソジニー」と、重要性の序列の話と混同してしまっている。

ジェンダー平等は、暮らしにも命にもかかわる重要なテーマに決まってる。更に言えば憲法だって命や人権にかかわるきわめて重要なテーマだ。だがいずれも広く、深く、そして長期的に取り組むべきテーマだ。

コロナ対策もジェンダー問題も憲法9条も重要なテーマであることに変わりはない。しかし選挙演説で、まずどれを聞きたいですかという話。憲法の話を最後にしたからといって、憲法の問題を軽視していることにはならない。

大雑把にいえば、短期的なもの、ミクロなものを先に、長期的なもの、マクロなものを後に取り上げるのが演説の基本なんじゃないかしら。それを軽重と混同するから話が嚙み合わなくなる。

この人もっと話のわかる人だと思ってたんだがなあ。

続き

米山隆一氏のジェンダー問題にまつわるツイートの波紋

このところ、ツイッター米山隆一室井佑月夫妻の周辺がかしましい。

いや、この言い方は誤解を招く。私は面白がってはいない。むしろ和解を強く願っている。


米山隆一室井佑月、仁藤夢乃北原みのり

常日頃私の目に「この人ダメだね」と映っている人がひとりもいない。むしろすげえ人ばかりだ。(米山氏と室井氏のアカウントはフォローもしている。米山氏の歴史認識への批判は時折耳にするが中身を知らないので保留。)

そんな4人による諍いが果てしなくエスカレートしている。

反目するリベラル。喜ぶネトウヨ。最悪だ。

全員アウト

今回の件で救いがないのは、上記4人の中に状況を正確に理解してる人がひとりもいないことである。

医師と弁護士の資格を持つハイパー頭脳の持ち主も、優れた感性と度胸で巨悪に毒づく作家も、徘徊少女の支援など人権問題に取り組む人物も、長年にわたって女性解放に取り組む筋金入りのフェミニストも、全員がどこかしら勘違いを犯している。一体どうなってんの。

米山隆一氏、誤読される

発端は、平河エリ氏と米山氏のやり取り。

やり取りの要旨はこう。

平河「立憲民主党ジェンダー政策を前面に出さなくなるだろう」

米山「出し続けていいと思う(後に「出し続けるべき」に訂正)。但し出す順番は経済、福祉の次」


これに仁藤氏が噛み付いた。


米山氏の発言を「ジェンダー対策潰し」と受け取って猛批判。これは完全な読み違いである。

米山氏は「多くの国民はジェンダー問題には距離を感じているから、党の戦略としていの一番に掲げるべきではない」と言っているだけで、軽重には触れていない。少なくとも私には何度読んでもそうとしか読めない。

しかし言葉の選択が今ひとつではあった。「余裕のある人の趣味」という表現はジェンダー問題に無関心な人の気持ちの代弁(同調ではない)に過ぎないことは文脈上明白だが、米山氏自身がこの問題を軽視していると取る人が続出してしまった。

それでも決してわかりにくい文ではないと思うのだが、仁藤氏はじめ多くの人の誤読を誘う結果となった。


「女性の人権問題に取り組む人が増えると自分が困るから、わざと軽視する発言をした」という主旨の仁藤氏の言葉は、誤読に基づく言い掛かりである。米山氏はジェンダー問題への取り組みを潰すどころか、今回の選挙演説第一声では、議席を争った3人の候補者の中で唯一ジェンダー問題に触れた人ですらある。

パパ活買春おやじ」という揶揄の言葉も、困窮に付け込んだ性搾取に厳しい目を向ける仁藤氏の姿勢そのものは支持するけれども、誤読を発端にこれはまずかろう。米山氏がブロックするのも致し方ないところ。

北原氏も似た内容の批判ツイート。

「無理な言い訳」もなにも私は普通にそう解釈しましたけど……。


不思議なのは、仁藤氏と北原氏がまったく同じ誤読をしているという点。どちらも聡明な人である。フラットな状態で読んで揃いも揃って同じ誤読をするなんてことがあるだろうか。

先に誰かの批判ツイートを読み、「米山が何かろくでもないことを言ったらしい」と先入観を持って彼のツイートを読んでしまってはいなかったろうか。


繰り返すが、米山氏はジェンダー問題の軽重は語っていない。経済や福祉に比べれば国民の関心が低いと言っているだけである。

(平河氏もまたジェンダー問題を軽視しているとの批判を浴びたが、それも誤読である。むしろ立憲民主党ジェンダー問題を前面に出したことを高く評価しつつ、この先はそうはしないだろうと「予想」しているだけだ。)


ちなみに室井氏は、この頃はまだ落ち着いたものであった。

が、5日後に時間差で怒る。なぜ!

うん、これも誤読。ここから事態は決定的に悪化する。

仁藤夢乃氏、誤読される

発端となった仁藤氏の2つのツイート。ここに関しては彼女はおかしなことは言っていない。

どうも米山氏を「今は奥様がいる(→だから同じ過ちは犯さないだろう)」と擁護するバカがいたらしい。これを叱る仁藤氏は正しい。

この擁護は「性欲は妻を相手に発散できるからもう買春はしないだろう」と取れる。室井氏、ひいては全女性に対して失礼極まりない言い草である。仁藤氏はそれに憤って「妻も夫の性欲処理機ではない」と言ったのだ。つまり仁藤氏は、室井氏を侮辱するどころか、バカな擁護意見から尊厳を守る文脈でもってあのツイートをしたのである

ところが室井氏は「米山は性欲を処理するために室井と結婚した(そして室井はそれをよしとした)」と読み違えてしまったようだ。

室井氏はすっかり戦闘モードに入り、仁藤、北原両氏に誤爆を繰り返す。更によくないことには米山氏まで室井氏に同調する始末。

室井氏は「罵倒」されてない。夫婦仲良く誤読するなよ! 気付けよ!

まとめ

仁藤夢乃:米山氏のツイートを、ジェンダー問題軽視(対策潰し)と誤読

北原みのり:同上

室井佑月:仁藤氏の米山擁護を叱るツイートを、室井氏への侮辱と誤読。

米山隆一:同上


まあお互い様ですね。

じゃねえよ! なんだよその最低なまとめ方は!


はっきり言えるのは、発端となったそれぞれのツイートを正しく読み取れば、反目する要素など何もないということ。

こんな明白な誤読を、彼ら彼女らに親しい誰かが指摘してやらないのかしら。ギャラリーがリプライしても黙殺されるのが関の山だし、近しい人が言ってあげなきゃ収拾付かないでしょ。どうすんの、これ。

続き

こっそり語る横浜市長リコール14:香山リカ氏とギスギス

発端は、愛知県知事リコール運動の不正署名にまつわる香山リカ氏のこのツイート。リコール制度の欠陥を危惧したもの。

横浜市長リコール運動を主導して来た人がこれに噛み付いた。「お金があればリコールできるような誤解を与える表現はやめて欲しい」いやいやいやいや。

あくまで香山氏はリコール制度の欠陥を危惧しているのであって、これは壮大な誤爆

謝る必要もないとは思うが謝る香山氏。

だが噛み付きモードは収まらない。制度の不備を危惧することが「侮辱」になるという謎理論。

で、弁明を諦めた香山氏。そらそうだわな。

そしてこれ。

香山氏の謝罪は要するに「誤解を招く余地があったかも」という程度の話(私はそうは思わないが)であって、撤回する必要など微塵もないと私は思う。

廣越由美子氏も参入してるが、話がひたすら明後日の方向に進むのでここではあえて紹介しない。


別の人への香山氏のツイート。彼女の主張は元々この一点のみなのだが、噛み付いた面々にはそれがわからない。

こっそり語る横浜市長リコール13(ひとまず了):結果発表

署名の集まりは予想外にローペースだった。

署名開始から1ヶ月後の11月6日の中間発表で明かされた署名数は4万あまり。署名簿の提出が終盤に集中するであろうことを差し引いても、意外すぎる数字だった。

11月30日に発表された署名数も7万あまり。ここからの大逆転はさすがに想像できなかった。

ちなみに私は署名期間終了後に署名簿を提出した。集めた署名数は3。


終結果発表の様子。出だしが面白い。
youtu.be


署名数90,111。法定数の2割にも満たない数字である。

それにしても受任者5万人で署名数9万とは一体どういうことなのか。

提出された署名簿は、なんと2万部程度だったとのこと。運動員が1冊1冊こしらえ、封をして送った5万部のうち3万部が戻って来なかったことになる。3百じゃないよ。3千でもないよ。3万だよ。昔の横浜スタジアムなら満員だよ。それが全部パーだよ。一体何がどうしてこうなった。


今回のリコール運動は、私には何重もの意味で後味の悪いものだった。いや、殆ど眺めていただけですが。

しかしその思いを発信することに何か意義があるとも思えず、ここにこっそり吐き出しておくことにした次第であります。(了)